寒さに負けないおしゃれな冬の犬用ジャケット3選
Ruffwear(ラフウェア)の創設者パトリック・クルーズが犬用ジャケットの開発を始めたのは1998年。当時販売されていた犬用の冬ウェアは、多くがニットで作られていたので、草むらなどで破れやすいものでした。パトリックは「もっといいウェアを作れる!」と感じ、犬用の冬ウェアの開発を進めます。
当時Ruffwearが拠点にしていたオレゴン州ベンドは、冬になると厳しい寒さが訪れ、積雪量も多い地域です。パトリックは、この厳しい自然環境を活かし、「雨風や雪に強い」、「耐久性と機能性に優れた」犬用の冬ウェアの開発に取り組みました。それから25年が経ち、RuffwearはThe Vert™、The Furness™、オーバーコートフューズジャケットという人気の機能性ジャケットを生み出してきました。これらのジャケットがどのようにして開発され、何を大切にしてきたのかをご紹介します。
1.オーバーコートフューズジャケット
オーバーコートフューズジャケットは、ハーネスとジャケットが一体化しているのが特徴です。このアイデアは、すでに販売していたOvercoat™ Dog Jacket へのフィードバックを受けて生まれました。Overcoat™ Dog Jacket には、リードを付ける箇所がなかったため、強度が高くハーネスとジャケットが一体化している冬用ウェアの開発が進んでいったのです。馬用のジャケットデザインを参考に素材選びやプロダクトデザインを行ない、オーバーコートフューズジャケットは25年かけてデザインや素材、金具など様々な部分で進化していきました。いまでは涼しい気候や小雨にも対応するため、フロントレンジハーネスと同様の非常に強い強度を持つアルミニウム製のVリングを使用しており、胸の位置に補強されたリードクリップがあるのが特徴です。
今のオーバーコートフェーズジャケットは、ジャケットとフロントレンジハーネスが一体化しています。これの便利なところは、ハーネスをコートに組み込むと、リードをつけるだけですぐに外に出かけられること。こうした仕掛けが冬のお出かけを一段と楽にしてくれます。
2. THE VERT™
The Vert™ はRuffwearの冬用ウェアの中でも、デザイン性が高いことで知られていますが、機能性も負けてはいません。THE VERT™は強度の強いマジックテープが胸部の前足付近にあり、左右の2つのクリップがコートを固定することで簡単に着脱できます。このデザインは、高い機能性と耐久性を実現するために細かく計算されたものです。素材のリップストップナイロンは、耐久性に優れており、どんな環境下でもコートが破れることはありません。防水性も高く激しい風雨の中でも水を通しません。さらにナイロンの外側にはリサイクル・ポリエステルの詰め物をたっぷり使用し、優れた速乾性を実現しています。
THE VERT™は耐久性、防水性、速乾性の3つの機能を兼ね備えた冬用の高機能ジャケットです。人間用の商品に例えると高級防寒コートに匹敵する機能性を持っており、超断熱を実現しています。犬のお尻をすっぽりと包み込むことで雨や雪の冷たさから体を温かく保護してくれるように作られています。RuffwearのほとんどのコートのほとんどはTHE VERT™のように、犬の腰から後頭部にかけて細くなるようにデザインされています。様々な犬の体型にフィットするように、と考えてのことです。どんな体型の犬にも、しっかりと機能する商品を作ることを重要視しているのす。
Ruffwearは、犬用ギアのブランドとしてはじめて人間と同じような「犬用サイズ表」を導入しました。犬種と体重によってサイズを決めるという従来の考え方を覆し、「1匹1匹に適切なサイズの製品を着用してもらうことで高いパフォーマンスに繋げる」というRuffwearの考え方がは、THE VERT™の商品デザインにも反映されています。
3.THE FURNESS™
The Furness™ はRuffwearの製品ラインナップの中で最も暖かいコートです。人間が寒い日に暖かさを求めてコートを着るように、寒い日には犬にも暖かいコートが必需品です。The Furness™はどれだけ犬の体を暖かくできるのかにこだわっています。保温性と身体を全体的に覆うシルエットから、「寝袋」に例えられることもあります。ゆったりとしたパーカースタイルで設計されており、首、背中、お腹、お尻、太ももを含む全身をカバーしてくれるので、極寒とされる冬の条件下でも、十分な暖かさを感じられます。保温性を向上させるために、胸部と腹部にはそれぞれ250gのリサイクルポリエステル製の断熱材が挿入されています。首と腹部には帯を追加することで、体に密着させ寒さを遮断し、体の中心部の暖かさを保ちます。また、コートは3/4の長さまで開くことができる、天候を考慮したジッパーがサイドに配置されています。犬の背面ではなく、通常雪や氷雨が直接当たりにくいサイドにジッパーを設けることで、より使いやすくなっています。
The Furness™は、Ruffwearが以前に販売したCloudChaser™のデザインをベースにした、犬用の「ソフトシェル」デザインを採用しています。「ソフトシェル」の最大の利点は、その着心地の良さです。肌に近い感触を提供するため、犬が着用していても不快感を感じにくなっています。内側には起毛フリース、外側にはナイロンシェルを使用しており、湿気が溜まりにくく、高い防水性を持つ高機能性を実現しています。ソフトシェル素材はゴアテックスに似ており、体内の水蒸気を外に逃がしつつ、水分を内部に入れません。コートの下の毛に湿気が溜まることを完全に防ぐことはできないため、湿気を作らないのではなく、蒸発させるというアプローチが必要だからです。この生地は、雨や水遊び、水分を多く含む草むらを歩いても、犬の体を濡らすことなくドライに保つことができます。胸部に使用されているストレッチ・ニット・ナイロンは、自転車競技者用ウェアにも使用されるほどの超耐久性を誇っており、砂状の岩の上や、ベンチの上に座る際にも何の問題もありません
この商品がこれまでと大きく異なる特徴の一つは、StormSleeves™というデザインを採用している点です。袖がなくトンネル状の形をしたデザインで、素材を二重にして作ることにより、暖かさを保ちながら雪や擦り傷から犬を守ってくれます。伸縮性のある生地なので、犬が非常に動きやすく、自然な歩幅で歩き続けられます。